REPORTSリポート
中段での混戦の中で粘り強いレースを展開。 クラッシュが頻発する荒れた展開を切り抜け9位でチェッカー。

HATTORI RACING ENTERPRISES (HRE)は、「株式会社アイシン」の支援を受けCar # 61「AISIN TOYOTA GR SUPRA」でXfinity SERIES第15戦に参戦した。15番手スタートから中段の混戦で粘り強いレースを展開。終盤に頻発する目の前のクラッシュを切り抜け9位でチェッカー。GR SUPRAでのXfinityシリーズ今季初戦でポイントを獲得。
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フリー走行: 6月18日(金) 15:05(米国現地時間)
6月19日(土) 5:05(日本時間)
予選:6月19日(土) 11:35(米国現地時間)
6月20日(日) 1:35(日本時間)
決勝:188laps / 250 miles / 402.33 km6月19日(土) 14:30(米国現地時間)
6月20日(日) 4:30(日本時間)
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決勝の舞台となる Nashville Superspeedwayは、テネシー州ナッシュビルに位置する1周1.33 マイル(約2.145km)の Dシェイプ・オーバル(D型の楕円形)コース。路面は全面コンクリート舗装でバンク角はフロントストレート9度、バックストレート6度、コーナーで14度と浅いために非常に滑りやすくなっており、路面には継ぎ目がありバンピーで、タイヤの消耗が勝敗を分けるポイントとなるコースである。
今回のスポンサーであるアイシンは世界207社からなる自動車関連部品メーカー。経営理念に「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」を掲げ、モビリティやエネルギー関連事業などの商品・サービスや新たなイノベーションにより、2050年カーボンニュートラルの実現をはじめとしたさまざまな社会課題を解決し、感動と笑顔にあふれる社会を実現するソリューションカンパニーをめざしている。
Qualify予選
NASCARシリーズが10年振りの開催となるNashville Speedwayではフリー走行と予選が行われた。6月18日(金)午後15時から行われたフリー走行は、ピットインを繰り返し、スプリング変更などの大幅なセッティング変更を施し、タイムを上げ31秒25で14番手を記録。翌日19日(土)午前11時35分から予選は、13番目にコースイン。30秒99と30秒台にタイムアップしたが最終的に15番手のポジションから決勝へ臨むこととなった。

Final決勝
予選から3時間後、午後14:30に、いよいよグリーンフラッグが振られ1.33マイルのDシェイプ・オーバルコースを45周の第1・第2ステージ、そして88周の第3ステージからなる188周(250マイル:約402.33Km)で争う決勝レースがスタートした。7列目アウト側からスタートするとポジションキープでオープニングラップをクリアするが、中段は拮抗した3ワイドの隊列を形成して順位を入れ替えながらのレース展開となり、17位で45周目の第1ステージのチェッカーを受ける。このステージブレイクでは給油とタイヤ交換、セッティング変更を行い17番手のポジションキープから第2ステージへと向かう。

54周目にグリーンフラッグが振られ36周の第2ステージがスタート。第1ステージ同様に中断での混戦が続く中、70周目に後続のクラッシュによりイエローコーションが出される。このタイミングでチームはオースティンにピットインを指示。給油とタイヤ交換、空気圧調整を加えコースに戻し23番手から残り15周のリスタートとなる。ここでも3ワイドの展開から抜け出して18番手まで挽回して90周目の第2ステージのチェッカーを受ける。チームはこのステージブレイクのピットインではタイヤ交換を行わず、給油のみでコースに送り出す作戦を遂行、7番手へと大幅なジャンプアップに成功し最終ステージへと向かう。

97周目に最終ステージのグリーンフラッグが振られると、ステージブレイクで新品タイヤに替えた一団がオースティンに襲い掛かり12番手へとドロップ。更に周回を重ねるとスピードが伸びず18番手まで順位を落としてしまう苦しい展開となる。オースティンはタイヤの消耗に苦しみながらも耐え続けて走行する中、141周目にクラッシュによりイエローコーションが出され、ここでチームはピットインを指示。他チームも含めた殆どのチームがピットインする中、給油とタイヤ交換、セッティング変更を迅速に行いコースに戻すと14番手に上げて149周目に残り39周のリスタートとなる。レースは終盤に差し掛かり争いは更に激しさを増し153周、158周目と続けてクラッシュが発生。クラッシュした車両はオースティンの目の前を通過するが、間一髪で接触を免れ9番手に浮上、ついにトップ10圏内にポジションアップする。このリスタートが切られるも直ぐに後続車の接触により8回目のイエローが出た事で、レースは残り2周のオーバータイムへ突入。オースティンはリスタートで一瞬出遅れてしまうが、ポジションを取り戻して9番手でチェッカー。このレースで見せた粘り強い走りは、次戦も続くXfinityでの上位争いに向けて貴重なレースとなった。
ハンドリングに苦しみながらもGR SUPRAでのXfinityシリーズの今季初戦をトップ10フィニッシュでポイントを獲得したオースティン。次戦は、特徴的な三角形のトライアングルコースとなるPocono Raceway。昨年はTruckシリーズでも優勝争いを展開したPoconoにTruckシリーズとのWエントリーで優勝を目指して挑む。

Team Owner Shigeaki Hattori 服部茂章
前日のTruckレースで戦略が合わず優勝を逃しましたので、最終ステージではなるべく上位からスタート出来るように戦略を立てなおしてレースに挑みました。その事もありレース終盤でのクラッシュに巻き込まれず、何とか今年最初のXfinityのレースでトップ10に入る事が出来ました。常に優勝を目指していますので9位では満足できませんが、次戦以降に繋がるレースになったと思います。アメリカはワクチンの接種により通常を取り戻して来ており、レースにはAISINAutomotive Casting Tennesseeの工場から多くの現地社員の方が応援に来て下さいましたので、その事がドライバーには大きな後押しになったと思います。

NASHVILLE SUPERSPEEDWAY 結果
CAR# | ドライバー | 予選 | 決勝 | ランキング |
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61 | Austin Hill | 15位 | 9位 | |
レースの模様は「NBC SNにて全米、カナダ、ラテンアメリカで6月19日(土) 午後2:30 (現地時間)より生中継された。
HREは6月26日(土)・27日(日)にペンシルベニア州・Pocono Raceway にて開催されるNASCARCAMPING WORLD Truck Series 第13戦、NASCAR Xfinity Series第16戦に参戦する。
Vertex Sports担当:柚木 Tel:03-5422-6600 Email:iyuzuki@vertex-sp.com