REPORTSリポート
15番手スタートからクラッシュを潜り抜け上位争いを展開。 ピットでのペナルティで順位が下がるも粘り強い走りで25位完走。

HATTORI RACING ENTERPRISES (HRE)は、「豊田通商株式会社」の支援を受け、Car # 61「TOYOTA TSUSHO TOYOTA GR SUPRA」でXfinity SERIES第16戦に参戦した。15番手スタートからクラッシュが相次ぐ展開の中、上位争いを展開。レース終盤のペナルティで33番手まで落ちるも、最後まで果敢に攻め25位完走。
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フリー走行: なし(米国東部時間)
予選:なし(米国東部時間)
決勝:90laps / 225 miles / 362.1 km6月27日(日)12:00(米国東部時間)
6月28日(月) 1:00(日本時間)
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決勝の舞台となる Pocono Racewayは、ペンシルベニア州・ロングポンドに位置する、1周2. 5マイル(約4km)のコース。分類上はトライオーバルコースと言われているが、一般的なオーバルコースと異なり、「3ターン・3ストレート」という特殊な形状を持ち、バンク角が14度、8度、6度とそれぞれ異なる形状とその特殊性から「Tricky Triangle」や「Bermuda Triangle」といった愛称で呼ばれている。
今回のレースのスポンサーである豊田通商株式会社は、トヨタグループの総合商社として、金属、グローバル生産部品、ロジスティクス、自動車、機械、エネルギー、プラントプロジェクト、化学品、エレクトロニクス、食料、生活産業の事業領域で、「人・社会・地球との共存共栄を図り、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す」という企業理念に基づき、長期的な視野を持って持続可能な社会の実現に向けた取り組みを強化している。
Qualify予選

Final決勝
6月26日(土)、ペンシルベニア州のPOCONO RACEWAYでNASCAR Xfinity SERIES第16戦「PoconoGreen 225 Recycled by J.P. Mascaro & Sons」が開催された。今回のレースは、フリー走行、予選は行われず、決勝レースのみを行なうレースフォーマットとなり、決勝グリッドは前戦のレース結果からの抽選により15番手からオースティンはスタートをきることとなった。12:00に、いよいよグリーンフラッグが振られ2.5マイルのトライ・オーバルコースを20周の第1ステージ、20周の第2ステージ、そして50周の第3ステージからなる90周(225マイル:約3621. Km)で争う決勝レースがスタートした。
隊列を整えスタートすると、すぐ12番手に上がるも中段の混戦で順位を入れ替えながらの展開の中、10周目に後続のクラッシュによりイエローコーションが出されると、チームはピットインを指示。今回XfinityシリーズでGR SUPRAの新車を投入したが、フリー走行と予選が無く、ぶっつけ本番の決勝レースでは、車両バランスの改善が必要となっており、給油と4本のタイヤ交換とともにセッティング変更を施してコースに送り出し33番手から残り3周でのリスタートとなる。オースティンは25番手に上げて第1ステージのチェッカーを受けるがこのステージブレイクでも更なるハンドリング向上を目指してピットイン。給油とセッティング変更を行いコースに復帰させ25番手から第2ステージへと向かう。

第2ステージのグリーンフラッグが振られると前方でクラッシュが発生。数台の車両を巻き込む大クラッシュとなるが、オースティンは間一髪で接触を免れて12番手に上げるも、このクラッシュで赤旗中断となりレースはコース清掃のため一時中断となる。28周目にリスタートが切られるも34周目に再びクラッシュによりイエローが出され、オースティンは再びピットインして給油と4本のタイヤ交換、新たなセッティング変更を施して残り2周でのリスタートが切られ40周目の第2ステージのチェッカーを16番手で受ける。
ハンドリングに苦しむオースティンは、このステージブレイクでもピットイン。タイヤ交換はせず、給油と新たなセッティング変更を素早くこなしてコースに送り出し17番手から最終ステージのスタートとなった。

45周目に最終ステージのグリーンフラッグが振られるが、スタート直後に再び後続のクラッシュによりイエローコーションとなり、50周目に再開のリスタートとなる。この頃からオースティンはブレーキにトラブルを抱えており、フロントブレーキへの負担が高いトライ・オーバルコースではゴールまでブレーキが持たない可能性もあり、クルーチーフのスコットは、ブレーキバランスをリヤ側に強めるように指示を与えペースをコントロールする。58周目を過ぎるとステージブレイクでコースに留まっていた車両が燃料の限界を迎え給油のピットインを開始。オースティンは給油をギリギリまで延ばし60周までに6番手までポジションを上げてイエローコーションを待つ作戦をとるが、オースティンから更なるブレーキの不調を訴える無線が入り、ペースが安定しない。苦しい走行を続ける中、待ち望んだイエローコーションは出ず、燃料の限界を迎えた76周目にピットイン。チームは給油のみの最短ストップ作戦で素早くコースに復帰させるも、ここで給油クルーがウォールから飛び出すのが若干早く、痛恨のペナルティを受けてしまい32番手に順位が落ちてしまう。残り15周での挽回を目指しオースティンはブレーキトラブルを抱えながらも、果敢に攻めて25番手まで順位を上げて90周目のチェッカーを受けた。
ピットでのペナルティを挽回すべく何とか上位入賞を目指し最後まで攻めの走りを見せたオースティン。次戦はNASCAR初開催となるKnoxville RacewayでのTruckシリーズのレース。ダート・ショートオーバルの難コースに優勝を目指して挑む。

Team Owner Shigeaki Hattori 服部茂章
今季 Xfinityシリーズの初戦となった先週に引き続き、チームもドライバーも得意とするこのコースでも今季の新しいGR SUPRAを投入しました。練習走行と予選がない中、本番でトラブルが出ないように事前にシャーシダイナモ上でテスト走行を行いレースに挑みましたが決勝レースで急激に熱が入りすぎたのか、フロントブレーキにトラブルが出てしまいました。その中でも最後まで上位入賞を狙いましたが、ピットでのペナルティにより順位が下がってしまいました。0.1秒の違いで順位が入れ替わる難しい局面でクルーの焦りもあったのだと思いますが、チーム全体で再発が起こらないように対策を取らなければと思います。アップデートされた新しいマシンの感触は非常に良かったので、次戦はスピードが結果に繋がるように全力を尽くします。
